紛争地域からの調達がＮＧなタンタルは密輸や偽装で流通by岡部徹氏
資源の呪いとどう戦うか-コンゴ民主共和国への政策提言ｂｙ早稲田大学社会科学学会
この論文では資源の豊富な国々で資源を経済成長の推進のために使うことがいかにできていない(*1)ＤＲＣ(コンゴ民主共和国）の現状としくみの分析、脱却への道筋が示されています。
その資源の筆頭に挙げられているのがタンタルです。ＤＲＣから輸出され、第三国を経て日本に入っているかもしれないということ、紛争を助長するタンタルというレアメタルがマリッジリングの素材になっているという現実があります。タンタルロンダリングです。(*2)
資源の呪いという言葉があります。DRCは植民地だったときの単一産品輸出依存の経済から脱却できていません。豊富に資源があり、資源を武力によって多く握る者が権力を持ち、独裁と政治の腐敗、武力による支配、資源が武力の資金源になり紛争の繰り返し、収入分配されず、投資も偏りモノカルチャー化してしまいます。
1960年代に発見された北海の天然ガスで潤ったオランダが、1970年代になって見舞われた深刻な副作用のことを指します。資源の輸出による外貨の流入で外貨を自国通貨に交換されれば自国通貨高になり物価も押し上げる、人件費の高騰、国際競争力の低下、資本不足。結果として、製造業の生産性向上の芽を摘んでしまい、経済が疲弊。社会保障負担増から財政赤字へ。資源が豊かで国も豊かになるはずが、逆になってしまう図式です。「豊富さの逆説」です。 これらの現象は、エネルギー資源でも鉱物資源でも同じ資源の呪いという現象です。めぐりめぐってその資源を利用しているのが先進国です。
(*1)コンゴ民主共和国に対する日本からの援助/外務省
(*2)タンタル産出国からのコルタン ロンダリング
（＊3）3tg
人類はいったいいつまで資源を採り続け、残り少ないとい希少性に投資を向かわせるのでしょうか？化石燃料の限界が見え、再生可能エネルギーに投資がシフトし、企業にも大きく舵を切る潮流が見えています。金属の値打ちも、残り少ない白金、金を奪い合う価値という尺度がいつまで続くでしょう。金は化学的な利用価値の面からは用途は乏しい金属です。人道的にも問題を抱えている金銀プラチナよりも利用価値、耐久性など環境へのまなざしを持った尺度で選ばれて良い時代になります。
金の採取と抽出に使う水銀による汚染問題
水銀は火山ガスに含まれます。火力発電等の石炭が燃焼されて大気中に放出されます。
インドネシアなどでは金を採取するのに大量の水銀を使用しています。アマルガムで抽出しています。
推定で
水銀の使用量は年間200トン。日本全国の水銀の使用量は年間約9トンですので、いかにすごいことが行われているかがわかります。この水銀が大気や水系に放出されています。屋久島では大陸（中国）からの影響をモニタリングされています。
東京都のゴミ焼却炉でも、水銀の入った血圧計や体温計が燃やされると、水銀はガスとなって拡散します。
人や環境に配慮した素材（フェアトレード）を使用して作るジュエリーのことをエシカルジュエリーと呼ぶ。紛争ダイヤモンドなど紛争の引き金となる素材を使用しないことや、採掘や生産の過程において不当に低賃金な労働や児童労働が存在していない鉱物を使用したジュエリーのことを指す。また、「負の要素」のないジュエリーとして、結婚指輪等の記念的な用途にも用いられる。
fair phoneについて＊資料Bandi Mbubi: バンディ・ンボビ「携帯電話にもフェアトレードを」
企業行動も消費行動も地球環境を自覚しなくてはいけなくなりました。用途に応じ、企業は必要に応じて資源を地球から採取し、それを用いて生産活動をし、利潤をあげます。金や銀の資源を採取する過程で環境に悪影響を及ぼすことが知られていません。自然破壊、人道侵害が顕著なのがタンタルやゴールドです。
金の産出するインドネシア、ガーナ、コロンビア、ペルーなど途上国において、金が採掘され金を抽出する工程に水銀が使われています。貧困は人々を採掘場に向かわせます。
採掘場で雇われている大勢の移民や貧困層は、鉱石を砕き粉々になった砂利に高圧水を吹き付け、金を探します。
金を含んだ鉱石や砂利に水銀を混ぜると、水銀と金の合金アマルガムができ、容易に取り出せるようになります。次の合金を加熱して水銀を蒸発させ金を抽出する工程が問題で、神経毒が発生し、神経や臓器に取り返しのつかない深刻な損傷を及ぼす恐れがあります。
採掘と精錬所(Gold Shops)が水銀の最大排出源となっていることから、金採掘工程への対策が国際的に喫緊の課題となっています。水俣条約では、こうした工程から排出される水銀が環境や人の健康に影響を与えることを防止するために、技術面や社会経済的対策など様々な手法を取ることを規定しているところ、世界では、こうした水銀排出による環境や人の健康への影響を防止するため様々な取組が行われています。/環境省
水銀が河川から海洋汚染、遠洋漁業からマグロに濃度が蓄積し、日本の食卓に登るという連鎖は身近な問題であり金産出国だけの問題ではなくなっています。
ガーナの金鉱山で水銀汚染深刻化 日本の技術提供で防止構想
金属を極めて学問として研究している学者さんは金属フェチです。チタン好きでないとチタンの性質を掘り下げていけないでしょう。そして結婚指輪に無縁だと思っていた酸化も還元も大いに関係してくるのがチタンです。チタンの色がきれいに出るのは酸素と作用して酸化するからです。これも陶芸の酸化還元と同じで、還元は酸化の反対作用。金属を含む元素に対して炭素が作用することで酸素を奪い取ることで還元され、きれいな釉薬が焼きあがったりします。
金属が変化する。その変化の方向を向上するのか劣化へ向かうのかを示すとき、向上していくのを熟成と名づけ、劣化へ向かうのを負の熟成と名付けたというのです。なるほど、一番真っ先に連想するのはＮＹ自由の女神の青いさびです。びっしりと自由の女神を覆っているのは銅の熟成と言えますね。さびといってしまうと、中までぼろぼろに滅びていくイメージですが、あの緑青は自由の女神が錆びていかないように覆っている熟成された状態となります。逆に負の熟成というと鉄の赤いオレンジのような錆びです。参照＊金属の熟成 マテリアルライフ
タンタルというレアメタルは、アフリカ中央部のDRコンゴ（コンゴ民主共和国）及びその周辺国の生産が多いことから、紛争鉱物の対象となっている金属です。アメリカでは、2010年にDRコンゴ及びその周辺国で生産される紛争鉱物（スズ、タンタル、タングステン、ゴールド）の使用の情報公開を必須とする「ドッド・フランク法第1502条」が可決されました。日本のメディアではほとんど報道されませんが、2012年にはSEC（米証券取引委員会）により開示内容に関する最終規則が承認され、株式上場企業は自社の紛争鉱物の使用の調査結果を 証券取引委員会に開示することが必須義務となりました。2013年から本格化した対応により、現在では調達元の関係者に広く浸透。他の紛争鉱物３TGであるスズ、タングステン、ゴールドに先んじて紛争地域からの紛争鉱物調達の排除に取り組んできた結果であり、EICC（Electric Industry Code of Conduct：電子業界行動規範）の CFS（Conflict Free Smelter＝コンフリクトフリー＝紛争に関わっていない製錬業者）プログラムの枠組みの中で、すでに多くのサプライヤーが CFSの認証取得を完了しているとされている現状があります。日本ではこうした動きはまだありません。
エシカルな鉱物・金属調達に関する公開質問状 国際環境NGO
天然の昆布のグルタミン酸と、味の素の主成分97.5パーセント。グルタミン酸ナトリウムは同じ物質。グルタミン酸ナトリウムとは、グルタミン酸のナトリウム塩。そこに天然と化学合成の違いは何もありません。参照書籍：身の回りの理科/長谷川裕也
マリッジリング 素材はチタン、シルバー、ゴールドなどレディース、メンズともデザインをカスタムしたり素材をプラチナに変えたりとアレンジできるオーダーメイドです。 チタンシルバー指輪 チタンとシルバーの組み合わせ マリッジリング チタンリング瑠璃 瑠璃 チタンシルバーリング オーダーメイドチタン本体の外側にシルバーのリングを重ね、透かし彫りした卍マークの下からカラーチタンが覗く構造のシルバーチタンリングです。透かし彫りの加工作業に期間を要し、指輪の幅が広いぶん指に密着する面が広いため、通常よりサイズに関しても難易度の高いリングでもあります。 チタンシルバーリング ｋ１８とチタンの刻印リング合計4つのパーツから成る個性的なリング。左右を１８ｋのパーツで2枚のチタンを留めた構造のリング。 結婚指輪ゴールドとシルバー 18kゴールドの組合せ。ペアのデザインを統一感を出しながらそれぞれオリジナルデザインに。 チタンリングシルバーとの組み合わせマリッジはお揃いの同じデザインという固定観念にとらわれず、お互いの好みでデザインしたマリッジリング。色やチタン素材で共通性を持たせ、自由な発想で手作り。
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