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ボルネオ島や太平洋諸島お伝統あるタトゥー。トライバル模様のタトゥーデザイン。自然を崇拝しデザインされた曲線。
現代にも伝統を引き継いでトライバル模様のチタンリングなども登場している。

人間のからだを用いて作品といってもいいようなタトゥーのラインが、勢いを帯びたラインと模様、ダイナミックなフォルムと美しいラインのフォルムが陰影のように流れる。
地球誕生、酸素の誕生の痕跡を見るうえで温泉という生きた標本があげられます。
シルバーアクセサリーの銀は硫化水素に反応して硫化し黒く変色します。これも、表層の膜になっています。磨いたり、表面の膜を剥がせばもとの白い銀色に戻ります。

この硫化水素を利用して酸化する生物が一番熱い温泉の湧き出し近くにいて、次に光合成はしても酸素を発生しないオレンジ色の生物、そして温泉の出口から離れたところに青の生物となっているのだそうです。地球上の生物の進化の縮図というのは温泉をとりまく生態系と一致しています。
地球史の解読の調査研究の試料採取にも、分光器が使われていて、生物の持つ波長により色で識別されます。
シアノバクテリアによる青やシルバーを硫化させる硫黄、変色した黒などのさまざまな色の不思議を連想させます。
チタンの酸化皮膜による青色は青の原色「シアン」と呼ぶことができます。
シアノバクテリアのシアノは青のシアンという意味で、光合成の色素を持っています。
*シアノバクテリアとは
19億年前、地球上で初めて光合成をするワザを身にまとった微生物の名前


オーストラリアの海岸にある岩のようなカリフラワーのようなストロマトライトに似た構造体が見つかりました。
この海岸の岩の表面でシアノバクテリアが光合成を行っていて、盛んに酸素を発生させています。

*ストロマトライトとは、シアノバクテリアが作り出す構造体のこと。
石の表面にシアノバクテリアが少しだけついて大きくなっていく、ぼこぼこした構造体。

現代のチタンの青い酸化皮膜にも似た構造があります。
光触媒です。光触媒は環境に関する用途として研究が進んでいますが、ジュエリーのチタンリングの青い色にもなんだか地球上の酸素誕生の縮図が、チタンの表層に現れているように思えてきます。
■鉄

ステンレスの素となる鉄の鉄鉱石というのは、地中にあると思っていましたが、実は地球の歴史と元素分布を調べていくと、海中の鉄からできていたことがわかりました。
鉄分というのはもともと海中にあって、その鉄分が海水中の酸素と結びついて酸化し、酸化鉄となり沈殿しました。海底に沈殿物となった酸化鉄が堆積岩となり鉄鉱石となったわけです。
■クロム

サージカルステンレス製のジュエリーというのも歴史がほとんどない新しいアクセサリーです。そのサージカルステンレスの素となるクロムは、地中にはあまり無く、発掘調査によって発見された特殊な濃集層によると、クロムや地球にあまりないイリジウムが見つかっています。このことから、巨大な隕石が降ったと考えられるようになり、地球の歴史がひっくりかえりました。
チタンは地球の奥深くから取り出されたルチル鉱石を精製して作られたマテリアルです。
ジュエリーとなる宝石も地球の奥で、長い時間を経て作られた鉱石が採掘され、それを磨き上げたものです。

地球にはもともと酸素がありませんでしたが、シアノバクテリアという微生物が歴史上重要な役割を果たしました。
チタンジュエリーのチタニウムもレアメタルのひとつですが、イリジウムというレアメタルが地球史解剖の鍵となっています。

ある地層から見つかったイリジウムから、隕石によるものという仮説があります。

恐竜は氷河によって絶滅したという説をゆるがす新たな説に、小惑星が衝突して宇宙からの恐竜時代が終わったとするものです。これは地球上の出来事に起因するという恐竜絶滅説を根底からひっくりかえす、外的要因説です。
化学が従来の定説をくつがえし、仮説をたて立証していくのはとても建設的です。
デザインの現場もまた、新しい概念を生み出すステージにしていくべきだと思います。